将棋棋士 遠山雄亮のファニースペース

日本将棋連盟棋士 遠山雄亮のオフィシャルブログ

三枚堂六段戦

後手で角換わり拒否からの相雁木模様(後手は△4三金4二銀型)に。

最新形といえる格好で、研究を深めている形でした。

 

成否は微妙ながら、思い切って仕掛けたのが功を奏してペースを握りました。

迎えた図で、いい手が指せました。

後手△が私です。

 

 

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ここで△4五銀と桂を取って手応えを感じました。

歩で取れるところをあえて銀でいくのが格言通りの

「終盤は駒の損得より速度」

▲同歩には△6七桂が強烈です(▲6九玉には△8九飛成)。

2四の角の道が開くのも見逃せないポイントです。

 

実戦は▲7四馬と飛車を狙ってきましたが、△5六銀▲8五馬△6七歩成と銀のドリブルで敵陣への侵入に成功。そのまま攻めきりました。

 

先月三枚堂六段には悔しい逆転負けを喫していたので、勝ちたい気持ちを強くもって臨んだ一番でした。優勢になってからはいつも以上に慎重になりました。

 

順位戦も残り2戦。モチベーション高く、しっかり準備をして臨みます。

 

 

それではまた

棋士の考える「将棋入門」

将棋の実力をはかる言葉といえば、熟練度順に

未経験→入門→初心→初級→中級→上級・・・

となります。

 

未経験で初めて将棋をやってみよう、というところから

  • 将棋のルール
  • 駒の動かし方
  • 勝ち方(詰み)


この辺りをしっかり把握するのが「将棋入門」の段階です。

それをふまえたうえで、

 

  • 駒落ちなら弱いソフトに勝てる
  • 1手詰が解ける


ここまでくれば「入門」を卒業して「初心」レベルに到達したといえます。

 


いまは将棋ブームと言われるほど、メディアでも多く取り上げられています。

「将棋入門」を希望して、スタディ将棋や普及用の盤駒が品切れになるほど売れ、私が講師を務める教室も人数が増えています。

 

 

ただどんな世界でも「入門」の段階が一番離脱率が高く、将棋も他に漏れません。

ルールが複雑な分、他の世界よりも離脱率が高いかもしれません。

この離脱率を下げることが将棋普及にとって非常に大きなことですが、その意識を強くもった取り組みが多いとは言えないのが現状です。

その道筋を整えるためにどうすればいいか、ずっと前から考えていました。 

 

昨日も外部の方との打ち合わせでも
「5・6級の将棋ファンを増やすことが将棋界の発展につながる」
という話がでました。

同じ意見を持つ人が増えていることも感じています。


「初級」までの道筋について、しばらく当ブログのテーマとして取り上げていきます。

またその道筋を整える具体的な方法も考えていて、既存の形にとらわれず、私らしくWebやアプリを使って、より多くの人に将棋が普及できる形を模索しています。

その辺りも今後ふれていきたいと思います。

 

 

それではまた

子供教室における将棋大会

昨日は師範を務める中央区将棋同好会支部が主催する『伝統文化親子教室事業』が開催されました。第3期の10回目で、今期の最終回でした。

最後は教室内で大会を開催するのが恒例です。

 

約40組の親子にご参加いただき、初級・中級・上級の3クラスに分かれて優勝~3位を争いました。

支部の皆様に豪華賞品をご準備いただき、子供たちは大喜び!

 

 

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賞状は各クラス3位まで。親子ペア将棋で入賞を争う初級クラスでは、保護者にも賞状が出ます。

 

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入賞賞品その1

 

 

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入賞賞品その2

入賞した子は参加賞を含めると賞状+5つの賞品がもらえます。

 

 

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入賞できなくても、参加賞が3つもらえます!

こちらは女の子たちに大人気だったお菓子の数々。

 

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こちらの参加賞は、上級クラスに人気だった将棋本や詰将棋集。

 

おまけに当日の進行表を。

全て手作りで、運営にあたられている支部の皆様には本当に感謝しています。

 

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負けて泣いてしまう子もいましたが、きちんと勝ち負けをつけて、それを自分の中で消化するのは成長という観点で大切なことです。いい経験をしてもらえたかと思います。

 

 

中央区で開催されているこの『伝統文化親子教室事業』は、来期も開催を予定しています。

基本的には中央区在住の親子を中心に、春先より募集を行います。

詳しくは支部のHPをご覧ください。

中央区将棋同好会

 

中央区支部の皆様は子供たちへの普及活動がとても熱心で、今後も微力ながらお手伝いさせていただきたいです。

 

私自身は定期的な子供教室や講師を務めたことがないので、3年間試行錯誤しながら教室での指導を行ってきました。

よりよい形が作れるよう、今後も努力していきます。

 

 

それではまた

川上七段戦

振り駒で先手になり、一手損角換わりに急戦を仕掛けました。

優位に進めていましたが、ミスが出て暗転。

自陣は安泰ながら、攻めが細くなって迎えた図。先手▲が私です。

 

 

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それでもここは受けづらいかと思ったのですが、

△7二玉▲4一飛△7一金▲5二成桂△8二玉

と進んで攻めを切らされました。

当然ながら△7二玉~△8二玉の早逃げが好手。

一局通じて、強靭な受けの前にあとひと押しがありませんでした。

 

 

 

12月の連敗と同様、リードしてからの逆転負け。

3度続けてはさすがに辛いところですが、それもまた実力です。

足りないところは勉強して補うよりありません。

 

 

それではまた